院長の挨拶
独立行政法人国立病院機構久里浜医療センターのホームページにアクセスいただき、ありがとうございます。
当センターで実施している医療などについて紹介させていただきます。
1.依存症診療
当センターは、昭和38年にアルコール専門病棟を設置し、先駆的なアルコール依存症治療を始めました。鍵のかからない開放病棟で入院期間を決めて集団を中心とした治療を行うという現在まで通じる当時の治療プログラムは、久里浜方式と呼ばれて、当センターの研修を通じて全国に広がり、各地で行われている治療プログラムの基礎となりました。
最近では、新しい治療薬の導入など、アルコール依存症の治療は、今も進歩を続けています。また、アルコールに限らず、ギャンブルやネット・ゲームを含む依存の分野では、診療のみならず、依存症対策全国センターとして調査・研究、専門家育成、情報発信や治療法の改善などに積極的に関わって、より有効な治療・支援を提供すべく努力いたしております。
2.精神科医療
当センターは、一般精神医療、司法精神医療の他、神奈川県より認知症疾患医療センターにも指定されており、訪問看護や認知症初期集中支援事業など地域の精神科医療に貢献するよう日々診療いたしております。看護師、心理療法士、精神保健福祉士、作業療法士、薬剤師、栄養士といったさまざまな職種が患者さんをサポートし、検査や放射線の専門家が診断に貢献いたしております。
3.その他の医療
過敏性腸症候群・便秘、歯科診療といった精神科以外の分野の診療も行っております。
私は昭和63年から当センターに勤務しておりますが、依存症の方々が目覚ましい回復をされる姿を見て依存症の診療に強い魅力を感じました。もちろん、すべての方がそのような回復を遂げられるわけではございませんが、お一人でも多くの方に回復していただきたいという思いで診療していることは変わりありません。また、待望の病棟建替えも終わり、海の見える病棟になって、療養環境が一層整備されました。
当センターは、来院していただいた方に満足いただける医療を提供することを目指しております。また、研修による人材育成、調査研究を通じたより良い医療の提供を目標に、職員一同努力いたしております。
これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。
独立行政法人国立病院機構
久里浜医療センター院長
松下 幸生