依存症スクリーニングテスト一覧

アルコール使用障害スクリーニングテスト

テストの特徴
  • 簡単な質問に答えるだけで短時間に結果が得られる。
  • 専門家でなくても実施可能。
  • 医師による診断とは性質が異なり、主に早期介入や予防に用いられる。

  • KAST (男性版)
  • KAST (女性版)
  • 久里浜医療センターによって作られた日本人向けアルコール依存症のスクリーニングテストです。2003年に改訂されました。



  • CAGE
  • アルコール依存症のスクリーニングテストで4項目しかないので簡単にできます。




  • AUDIT
  • アルコール関連問題の評価に用いられる世界中で最もよく用いられているスクリーニングテストです。依存症のスクリーニングテストとして用いることもあります。




  • AUDIT-C
  • 3項目の質問から成るAUDITの簡易版です




  • 体質を用いた"食道がん高危険群"のスクリーニングテスト
  • アルコール飲料は国際的にも発がん物質と認められており (IARC、2007年)、特に食道などの消化器のがんとの関連が強く指摘されています。この食道がんトップテン健診では、簡単な質問に答えるだけで食道がんのリスクの高い上位10%の方を同定することができます。

ネット依存のスクリーニングテスト

テストの特徴
インターネット依存 (嗜癖) に関しては、現時点で世界的に認められた診断基準はありません。したがって、依存の程度などを評価する目的で、スクリーニングテストが使われることがあります。以下に、世界的によく使われている2種類のスクリーニングテストをご紹介します。お試しいただく前に、以下の点にご注意ください。

  • いずれも、本邦で作成されたものではありません。
  • テストの原版を私どもができるだけ原文に忠実に邦訳し、邦訳版を専門家に原文にバックトランスレーション (原文戻し翻訳) いただき、私どもの邦訳の妥当性を確認しています。
  • 点数の評価は原版そのままになっています。わが国の状況が加味されていませんので、あくまでも評価の「参考」と考えてください。
それぞれのテストの内容は以下の通りです。なお、翻訳やわが国での使用に関しては、開発者から許可を得ています。

アメリカのヤング博士によって開発された20項目の質問からなるテストです (原版は英語)。おそらく、世界で最もよく使われてきたインターネット依存のスクリーニングテストの一つです。しかし、内容が古くなってきて、現在のネット事情に即していない項目もあります。このテストは、基本的にご自分で読んで回答いただくタイプのテストです。もちろん、テストをする人 (例えば病院の専門家) が質問項目を読んで、ご本人に回答いただいても結構です。
出典. Young KS. Caught in the Net. John Wiley & Sons, Inc., New York, 1998. 
翻訳: 久里浜医療センター

このテストもアメリカのヤング博士によって作成された8項目からなるテストです。インターネット依存のスクリーニングテストとしては、既述のIATとともによく使用されてきています。質問項目数が少ないことや質問項目が病的賭博(ギャンブル依存)の診断項目をアレンジしたものであることなどが頻用の理由かもしれません。このテストの使い方はIATと同様です。
出典. Young K. CyberPsychology and Behavior 1998; 1: 237-244.
翻訳: 久里浜医療センター

スマホ依存という医学用語は存在しない。一般的に使われているスマホ依存は、スマホというデバイスに依存している訳ではなく、スマホを使ったアプリの過剰使用である。しかし、このスマホ依存は世界的にもよく使われており、そのためにこのスマホ依存のスクリーニングテストが開発されている。ここで紹介する「SAS-SV」は、初期に韓国のキム博士のグループによって作成されたものである。原版は質問項目数がもっと多かったが、後にこのショート版が作成され、多くの言語に翻訳されている。



ゲーム依存のスクリーニングテスト

WHOのICD-11に収載されているゲーム障害をスクリーニングする目的で、わが国で作成されたテストである。

デメトロビッチ博士を中心とするハンガリーの研究チームによって作成されたDSM-5のインターネットゲーム障害のスクリーニングテストです。このテストもインターネットゲーム障害のテストとしては、多くの言語に翻訳され、最もよく使われているテストの一つです。評価の原法は、「よくあった」を1点、それ以外を0点とするものでした。しかし、日本人に適用した場合、上記のような評価方法が優れているため、日本語版は評価方法を変えてあります。
詳しくは以下の論文に掲載される予定です。
Mihara S et al. Journal of Behavioral Addictions, submitted.

ギャンブル依存のスクリーニングテスト

このテストは、カナダのHarold Wynne博士、Jackie Ferris博士によって開発されたギャンブル問題の自記式スクリーニングテストです。一般住民を対象とした疫学調査で使用するために開発されたテストで、海外の多くのギャンブル問題に関する調査で用いられています。

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