アルコール依存症のがん検診
大酒家に特に多いのは食道がん・咽頭がん・大腸がん
当院では入院プログラム中に、食道のヨード染色と口腔・咽頭の観察を組み合わせた独自の内視鏡検診を行っています。飲酒は次の部位のがんのリスクを高めます。
- 食道・咽頭・口腔(舌)・喉頭
- 大腸
- 肝臓
- 女性の乳房(乳がん)
食道がんや口腔・咽頭がんは、一般には1万人に約6人の罹患率ですが、当院の患者さんでは100人中3人に食道や口腔・咽頭のがんの治療歴があり、入院後の内視鏡検診でさらに4人が新たに診断されています。
治療歴のある方の多くは手術や化学放射線療法を受けた進行がんでしたが、入院中に見つかるがんの多くは内視鏡で治せる早期がんでした。
症状がないから大丈夫と思っていると症状が出てから進行がんで見つかります。当院では食道がんの早期診断だけでなく将来の発がんリスクも判定できる食道ヨード染色法と口腔・咽頭の観察方法を工夫して、つらくない内視鏡検査を行っています。
この現象は当院で1995年に発見されたのですが、「飲み始めた若い頃に顔が赤くなる体質があった人は食道・咽頭がんの危険が特に高い」ことが知られています(食道学会のポスターを見てください)。
大腸がん検診は便潜血検査で行います。陽性の場合は退院後に地元で検査を受けられるよう、大腸内視鏡受診の依頼状をお渡しします。
アルコール依存症の方では、便潜血陽性者の10人に1人で早期大腸がんが見つかり、多くは内視鏡で切除されています。





