断酒に役立つ自己訓練法の1位と2位

患者さんが評価した退院後の断酒に役立つ自己訓練法は、断トツ「楽しい活動のメニュー」、2位は「フラッシュカード法」

対処技術トレーニングとは

飲まない力を高めるための訓練法に、対処技術トレーニング(認知行動療法)があります。当院では2003年から、複数回入院された患者さんを対象に集団療法で実施してきました。いろいろな「飲みたくなる場面」を想定し、その場で飲まないための具体的な方法を身につけます。

訓練で扱った項目

  1. 酒を断る
  2. 飲酒衝動をコントロールする(フラッシュカード法)
  3. 問題を解決する
  4. 一見関係ない決断と飲酒の関係を考える
  5. 飲酒について他人から批判を受ける場面への対応
  6. 楽しい活動のメニューを増やす
  7. 怒りのコントロール
  8. 否定的な考えのコントロール
  9. 緊急時や再飲酒したときの計画を立てる

実際の評価と方法

退院後、2週間ごとに手紙でどの方法が役に立ったかを伺い、27回分の返信を集めました(図を見てください)。1年間を通して最も役に立ったと評価されたのは 「楽しい活動を増やす」でした。



文献: 日本アルコール薬物会誌 50: 88-103,2015

1位:楽しい活動のメニュー(具体的なやり方)

入院中に「お酒と切り離せる気晴らし」を20個リストにします。退院後は毎日その中から1つ選んで実行します。お酒が危なくなったときはすぐにリストを見て実行する習慣をつけます。依存症では生活が「お酒中心」になっていることが多く、別の楽しみを増やすことが行動を変える第一歩になります。


2位:フラッシュカード法(具体的なやり方)

断酒の利点と、再飲酒すると再び始まる不快なことをそれぞれ7つずつ、名刺大のカードの表と裏に書きます。財布に入れて持ち歩き、毎日決まった時間に読む習慣をつけます。お酒が危なくなったらすぐに読み、危険な自動思考(「今日だけ」「もうどうでもいい」「量を減らせば大丈夫」)に打ち勝つための考え方を訓練します。


おすすめ

この2つ(楽しい活動のメニューフラッシュカード法)は特に重点的に身につけることをおすすめします。家族の方は一緒にメニューを考えたり、カード作りを手伝ったりすると支えになります。

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