再飲酒予防トレーニングの治療評価

このページは、久里浜医療センターの再飲酒予防トレーニングの治療評価の情報公開ページです。治療評価の詳細をこちらからご覧いただけます。

アルコール依存症の再入院患者を対象とした再飲酒予防トレーニングの治療評価

A. 背景および目的

アルコール依存症の入院治療プログラムは集団勉強会と小グループでの認知行動療法を主軸としています。
久里浜医療センターの男性患者さんの退院後1年間の断酒成功率は入院回数で異なり、初回入院では約50%ですが、再入院を繰り返すほど成功率が低下していきます。
そこで2003年から再入院男性の方を対象に米国NIHを中心とした研究グループが作成した対処技術トレーニング (coping skills training, CST) とキュー暴露トレーニング (cue exposure treatment, CET) を組み合わせた再飲酒予防トレーニングを行ってきました。

CST、CETの有効性は欧米諸国では確立していますが、本邦での治療成績の評価はこれからです。
本トレーニングでは治療の導入時に治療参加に関して、退院時に治療成績を2週毎1年間26通の往復手紙のアンケートで評価することに関して同意を文書いただいております。
本研究ではこの臨床情報に基づきトレーニングの退院後1年間の治療成績を評価いたします。


B. 研究対象および選定方法

2003年-2011年に久里浜医療センターで再飲酒予防トレーニングを受けた男性再入院患者さんを対象とします。


C. 研究方法

手紙の返信数、手紙に記載された飲酒日数と断酒に役立ったCST、CETの項目の情報から治療成績を評価し、基礎データとしてカルテに記載された年齢、入院回数、生活歴、飲酒喫煙習慣、合併症との関連でどのようなひとにどのようにCST、CETが有効化を検討します。データは解析前に匿名化します。

この調査では、上記の情報をカルテから活用させていただきますが、集計、解析の際に匿名化して情報を扱うこととし、患者さんの個人情報を厳重に保護し、患者さんに不利益が生じないように配慮いたします。

この調査によって得られた情報は、研究の目的以外には使用いたしません。
カルテのみの調査であり、電話や手紙等で患者さんに直接、情報をうかがうことはありません。
対象に該当する患者さんで、この研究について疑問、または情報提供拒否のご意見がございましたら、下記の研究代表者まで、お知らせください。ご連絡がない場合には、貴重なデータとして本研究に活用させていただきます。


  • 【研究期間】2012年6月 - 2013年6月まで
  • 久里浜医療センター倫理委員会 : 2012年6月21日承認 
  • 研究代表者 : 国立病院機構久里浜医療センター 臨床研究部長 横山 顕

研究・情報提供

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