インターネットの問題点

このページは、インターネット依存症への当医療センターの取り組みを掲載しています。インターネット依存症に関する多様な情報をご覧いただけます。

1. スマホ注意報

「スマホ」の略称で普及しつつあるスマートフォン。スマートフォンはパソコン (PC) の機能をベースとして作られた多機能携帯電話で、ネットとの親和性が高いとされています。日本でのスマートフォンの普及率は20%程度とされていますが、近年若い世代を中心にケータイからスマートフォンに乗り換える傾向があるようです。

スマートフォンは大変便利で、ケータイ以上に色々なことができます。
例えば、SNS (ソーシャルネットワーキングサービス) や簡単なオンラインゲームは勿論のこと、メッセンジャーやスカイプなどのビデオ通話、動画や音楽のダウンロードもできます。撮影した写真や動画を、瞬時にネットを通して友人や見知らぬ人と共有できたりもします。
SNSやGPSの機能を用いて、友達や知り合いが今どこで何をしているかを瞬時に、詳細な地図や写真や動画付きで知ることもできます。スマートフォンは携帯電話が発展した、高機能な電話機と考えるのではなく、何でもできる“高性能ミニPC”と考えた方が良さそうです。

ネット依存というと、部屋に引きこもってPCやゲーム機の前から離れられないというのが一般的なイメージではないでしょうか。
PCやゲーム機がないからうちは安心というご家庭でも、実は子供が学校でも布団の中でも一晩中スマートフォンを手放せず、ゲームやネットにのめりこんでしまうケースもあります。また、ネット依存から回復の兆しを見せ、それまで夢中になっていたゲームやPCから一度は離れたという方が、実はスマートフォンを1日中しているというケースもあります。

小型で持ち運びが出来るとう特質上、スマートフォンの依存は他のPCやゲーム機への依存に比べて、家族や周囲の人に分かりにくい、目立たないということもスマートフォン依存の特徴です。
依存とまではいかなくても、仕事中や移動中も、SNSやゲームが気になってスマートフォンが手放せないという大人も多いのではないでしょうか。

子供達は持ったその日から、すぐにスマートフォンを使いこなし、大人や親よりも詳しくなるでしょう。スマートフォンを駆使して、友人関係の維持や発展に勤しむだけではありません。最新のゲームや音楽、動画に没頭したり、新しいネット上のサービスを発見したり、あるいは大人が予想もしなかった高度で複雑な用途に用いるかもしれません。

もし子供が急にスマートフォンを欲しがったら、すぐに買い与えるのではなく、スマートフォンの便利な面は勿論、スマートフォンのマイナス面 (熱中しすぎたり、依存の危険もあること) を、親の世代も十分に知って、子供とよく話し合いましょう。
具体的にはルールや使用目的、使用場所、料金の支払い、スマートフォンを持って得られるもの、失うものをよく考えて、約束ごとを決めることが大切です。
自動車やバイクなど便利な半面大きな危険がつきまとう乗り物には免許制度があります。スマートフォンやネットも同じように大変便利で役立つ反面、大きな危険に遭う人が増えています。
しかし、スマートフォンやネットには免許制度もなければ利用者をやりすぎや依存から守る制度や仕組みも十分ではありません。大人がよく分からないけど、便利だから役に立つだろうと、高度な機械を子供に投資することの裏に危険なネット依存の問題が潜んでいます。

(文責 橋本琢麿)


診療支援プログラム


関連リンク

病院のご案内

▲このページの先頭へ