IBS・便秘外来
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発酵性下痢・消化不良性下痢の検査 -乳糖負荷によるガス産生評価- 自費診療
発酵性下痢・消化不良性下痢:SIBOを含めて
発酵性下痢・消化不良性下痢でみられる腸管内異常発酵は腹部膨満や腹痛を起こすとともに、頻回のガスや臭いなど悩みの原因となります。 近年話題となっているSIBO(小腸内細菌異常増殖)も通常腸内細菌が少ない小腸で細菌が異常増殖して腹部膨満、下痢、放屁を招きます。
IBSの治療にFODMAP制限の有用性が報告されていますが、FODMAPは「発酵性」のオリゴ糖、二糖類、単糖類、ポリオールを示し、小腸内で消化・吸収されにくい発酵性糖類です。
FODMAPのうち、特に問題となる乳製品に含まれる乳糖は二糖類でラクターゼにより単糖類のぶどう糖とガラクトースに分解されて空腸で吸収されます。
ラクターゼ活性が低いと乳糖の吸収不良が起き、糖分の水分保持による下痢が起き、腸内細菌により発生したガスが腹部膨満、腹痛、鼓腸症状を引き起こします。
これが乳糖不耐症で、人類含め哺乳類のラクターゼ活性は成体になるにつれて低下するため、二糖類吸収不良は成人の「浸透性」下痢の最も一般的な原因です。
腸管内ガスによる腹部膨満症状に対して、久里浜医療センターでは病歴と腹部X線所見から病態を推測する治療を行ってきました。
これまでずっと悩まされていた原因がSIBOやFODMAPなどの消化不良による腸管内ガスの発生であるかどうかを「ガス組成の観点」から検討することも、病態を理解して今後の対処を考える上で重要です。
呼気中の水素やメタン、硫化水素は腸内細菌によってのみ産生され、これらのガスを測定することでSIBOやFODMAPの消化吸収不良により腸内細菌によるガス産生が起きているかどうかを推測することができます。
現時点では検査について決まったものがなく、保険診療で行うことができません。代表的な二糖類である乳糖を内服する前後の呼気中水素、メタン、硫化水素濃度と腹部X線での腸管内ガス量の変化を検討します。
現時点では通常のIBS外来初診外来を受診後、発酵性下痢・消化不良性下痢が疑われる方のみを対象といたします。
初診を受けられた方に日時を指定、予約の上、自費検査を行います。
自費診療
費用:IBS便秘外来を受診中の方を対象 3万3千円(自費・税込み)
(当日の追加検査や処方はすべて自費となります)
- 乳製品アレルギーがない方、糖尿病の問題がない方を対象
- 腹部X線:乳糖負荷前と負荷後3時間の2点で撮影
- 水素・メタン・硫化水素:乳糖負荷前と負荷後3時後まで1時間おきに測定
※当日検査結果と病態に対する対処法を説明します
※症状が悪化する食品を持参して乳糖に追加して摂取して頂くのは構いません
FODMAPの代表的な食品、乳糖を摂取することでSIBOなどで見られる異常発酵が起きるか腹部X線と呼気中ガス濃度で見てみましょう。実際に何が起きているかを知ることは、正しい対処につながります。御受診をお待ちしております。