IBS・便秘外来
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セリアック病・乳糖不耐
過敏性腸症候群 (IBS)
過敏性腸症候群で悩まれている方へ
IBSの検査と診療の手順
IBS下痢型の病態としては多い順から以下の4つがあります。
1.ストレスによる「腸管運動異常」「知覚過敏」
2.大腸での胆汁酸過多による「胆汁性下痢症」
3.腸管形態異常がある方の運動不足による「逆説的下痢」
4.FODMAPや脂質の「消化吸収不良」と発酵
診察前に問診票記入と腹部X線撮影を行い病態を推測しますが、当院を受診されるような方では上記の病態が複数被っています。
● 問診票からは
(1)症状の契機となるストレス
(2)摂食に伴う症状
(3)運動量低下に伴う腹痛・下痢
(4)食事内容による下痢とガス症状
が分ります。
● 腹部X線からは便量とその形状、ガスの量とその分布、ストレスに誘発される大腸の痙攣像などを見出すことができます。便量の少なさはストレスや胆汁性過多によるものを示唆し、ガスは食事内容による発酵を示唆します。
2011年以来、IBS 5000名以上診察した経験から、入室前に問診票と腹部X線の所見で病状と病態を把握し、治療プランを作成します。
入室後、症状の実態とその原因を腹部X線を用い説明し、生活習慣改善と必要最小限の処方などの治療プランを提案します。
病態と治療プランの説明後、便やガスをトレースした腹部X線をスマートホンで撮影して頂き、理解が難しかったことなど疑問を払しょくして頂きます。
その後の診療は、症状悪化時には腹部X線を撮影して実情の把握と治療方針・治療薬の調整を行います。
ストレス関連の腸管運動異常や運動量関連の腸管形態異常で回復が思わしくない時は大腸内視鏡とCTコロノグラフィーを予定します
● 実際にストレス関連の大腸の動きを見て、それを止める方法をリアルタイムでお教えします(第113回日本内視鏡学会関東地方会)
● 腸管形態異常の方はCTコロノグラフィーで観察不十分な部位の見逃しを減らし、大腸3D画像から腹痛や排便状況の原因を把握してエクササイズのアドバイスをいたします
小麦、特にグルテンによる症状が気になる方は自費診療となりますがセリアック病とその因子の検査を準備しています。
※自費診療当日はセリアック病の検査以外の処方や検査も自費となります。
セリアック病であるのか、セリアック病になる可能性があるのかを判断し、実際に発酵が起きているのかを検討します。通常の保険診療で受診して、セリアック病に対する不安がある場合にご考慮下さい。
FODMAPや脂質での発酵性下痢・消化不良性下痢が気になる方は自費診療となりますが乳糖負荷前後の腹部X線でのガス量評価と呼気中水素・メタン・硫化水素の測定を行います。
※自費診療当日はセリアック病の検査以外の処方や検査も自費となります。
※初診を受診後、改善が思わしくない場合に予定します。
FODMAPの代表的な食品、乳糖の負荷試験ですが、特に症状が起きる食品を持参して頂いて検査することも可能です。IBSとして保険診療の初診で改善がない、病態を納得できない場合にご考慮下さい。
発酵性下痢・消化不良性下痢の検査 -乳糖負荷によるガス産生評価- 自費診療
※受診日に一時的に症状が改善することがありますが、問診票と腹部X線から困っていた時の病態を推測してご説明することができます。症状が改善していても今後のためにもご受診をお勧めします。
資料
IBSの患者さんに無麻酔大腸内視鏡と直後のCTコロノグラフィーを行い、 腸管運動異常は下痢型に多く混合型ではほとんど見いだされなかったこと(下痢型>便秘型 >>混合型)、 腸管形態異常は混合型全例で見いだされ、下痢型で少なかったこと(混合型>便秘型>>下痢型) 腸管運動異常が見いだされたほとんどの症例では症状関連のストレスを自覚していたことを報告しました
(Mizukami T, Sugimoto S, Masaoka T et.al. Colonic dysmotility and morphological abnormality frequently detected in Japanese patients with irritable bowel syndrome Intestinal Research 2017; 15(2): 236-243)
大腸検査におけるIBSの異常所見:腸管運動異常
※大腸内視鏡 (大腸鏡) による過敏性腸症候群の腸管運動評価 診断と病型分類、治療への応用の可能性 : 水上健,鈴木秀和, 日比紀文 消化器心身医学 16巻1号 P91-97 (2009.04)


大腸検査におけるIBSの異常所見:運動量と関係する腸管形態異常

