IBS・便秘外来
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セリアック病・乳糖不耐
小児排便障害治療への取り組み
診察手順のご紹介 -画像を用いた病態分類と治療-
当院は大腸鏡挿入法「浸水法」の開発過程で見出したIBS・慢性便秘症での内視鏡挿入困難の原因
(1)ストレス関連の「腸管運動異常」と
(2)運動不足関連の「腸管形態異常」を
切り口に診療範囲を拡大してきました。
これまでの豊富な臨床経験から(1)腸管運動異常は問診から、(2)腸管形態異常は腹部X線から推測し、認知療法と生活指導をベースに新薬を活用して効率的な診療を行っております。
(3)食事をすることで誘発される「胆汁性下痢症」 小児にも胆汁性下痢症があることを報告し(日本小児心身医学会雑誌 2019)、脂質異常症を合併する「胆汁性下痢症」に陰イオン交換樹脂を活用しています。
(4)食事内容により起きる「FODMAPなどの消化吸収不良」乳製品や小麦、ネギ類やニンニクに代表される高FODMAP食の消化吸収障害が腸内細菌による発酵を引き起こし腹部膨満や下痢の症状を引き起すことが知られています。 腹部X線では発酵の結果として小腸を含めて大量のガスが観察されます。食事内容の聴取から、原因となる食物を推測し、必要最小限の食事制限により画像で評価できるほど改善します。 乳幼児に多い直腸性便秘は腹部X線で大きな便塊が直腸に溜まっているのが観察されますが、その原因となる
(5)出しにくいお尻の問題「直腸肛門角」も臀部の観察から推測でき、排便指導を行っております。すなわち腹部X線と問診でIBSや慢性便秘症の病態を推測して診療にあたることができます。
実際の診療の流れ
【1】病態を推測するための問診票の記入
診療で必要な情報を効率よくピックアップする問診票を準備しています。可能な範囲で問診票の項目を記入して頂きます。
【2】腹部X線撮影
大腸と直腸に溜まる便の形と量を評価します。最初の腹部X線は治療の効果判定の基準としても用います。※当日、調子が良かったとしても、どのような状況が起こりうるのかを推測することができます。
【3】腹部超音波
直腸の便塊を評価するために外来診察室で行います。下痢症状で行うこともあります。放射線被ばくがないため、腹部X線を繰り返し撮る必要がある場合に代わりに施行することがあります。
【4】その他(セリアック病、発酵性下痢・消化不良下痢の自費検査)
ほとんどの方で上記検査と経過観察で十分な情報が得られますが、今後を含めて不安がある方、徹底的に原因究明をしたい方向けにセリアック病、発酵性下痢・消化不良下痢の自費検査を準備しています。
発酵性下痢・消化不良性下痢の検査 -乳糖負荷によるガス産生評価-(自費診療)
水上健